2010年10月3日日曜日

ハングリーなMATUEI


ハングリー一族のMATUEI(末裔)の俺は
ハングリー精神that's all
今日は待ちに待った運動会だ。
俺はハングリー一族のMATUEI(末裔)だから
弁当は持ってないんだぜ
みんな不思議そうにこっち見てきやがる
みんなわかってねえな
早く走るには
騎馬戦で勝つには
ハングリー精神が大事だって事を
みんなわかってねえな


お母さん、大事なとき程俺に弁当つくってくれない
今日は運動会
いっぱい種目に出るんだ
俺はリレーの選手だし
大好きなあの子も見てるから
もりもり弁当食べたいな!

お母さんは確かにこう言った
「あなたもそろそろハングリー一族だってことを
知らないといけない歳ね。
ハングリー精神をもたなければならない!」

大好きなあの子がウインナーを
タコさんウインナーを差し出す
大丈夫、ちゃんとやれる
なんたてったって
俺にはハングリー精神がある

実は運動会は二日あった
俺は腹を空かせて家に帰った
お母さんについ言ってしまった
やっぱり弁当ほしいって
お母さんは言った
わかったわ、しょうがないわね
お父さんは言った
タバコ買ってこい

ハングリー精神は辛いぜ
苦くて若いぜ
明日は大好きなあの子とおかずを取っ替えっこしてやるぜ


そうして迎えた運動会
お母さんがくれたのは
レモンの砂糖漬けだけだった
ハングリーよ息子


これがハングリー一族の
ハングリー精神にのっとった
悲しい運命
なんでもない日はとんかつ
運動会はレモンの砂糖漬け
なんでもない日はビフテキ
サッカーの試合は梅干し
なんでもない日はシースー
あの子にコクるにゃチュッパチャップス



(お母さんはハングリー一族直系である。おじいさんは平行棒の選手だったが、あまりの過度なハングリー精神のために、平行棒に向かう途中空腹で倒れる。失意のうちにおじいさんは過食症になり、早食い選手権で全米一位となった。ここでハングリー一族の伝説は終わったかにみえたが、娘(お母さん)はハングリー一族復興のため、よりハングリー精神にのっとったハングリー食メニューを研究、ハングリー料理研究家となる。父はそんなことは露とは知らず、結婚。嫁の壮絶な運命を知り、ショックを受け、タバコ買ってこいとしか言えなくなる。現在はビデオショップ店長で、自宅では引きこもって映画ばかり見るように。しかしネットで公開していた映画評論が話題を呼び、映画評論家としてハングリー一族復興という妻の執念を支える。これはハングリー一族の運命の渦に巻き込まれた少年の模様を描いたドキュメンタリーである。)


つづく

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